自然

【港区】2〜3月が見頃!冬の芝公園に咲きほこる銀世界の梅

芝公園というと、東京タワーや増上寺を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

上野公園などとならび日本で最初に指定された公園のひとつで、のちの公園造成のさきがけとなりました。

当初は増上寺の境内も含まれていましたが、戦後の政教分離によりお寺と公園が分かれ、増上寺を囲む形の芝公園が誕生しました。

一年を通じて四季の草花が楽しめ、野球場やテニスコートも完備された公園ですが、早春の見どころは何といってもたくさんの品種の花が咲く梅林です!

都営三田線の芝公園駅を降りて公園に入り、石橋を渡るとすぐ目の前に広がっています。

芝公園の梅は、江戸時代には新宿の角筈(現在の西新宿3丁目)にあった「梅屋敷銀世界」に植えられていたそうです。

咲き誇る白梅の様子から、当時梅屋敷は「銀世界」とよばれ庶民から親しまれていましたが、明治に入り「銀世界」は東京ガス(株)の所有になります。

明治41〜42年頃、梅の木は芝公園の16号地グランド西側に移植され、昭和41年の首都高速芝公園ランプ建設にともない、現在の日比谷通りに近い芝丸山古墳の麓に移されました。

梅林には「銀世界」の石碑が今も残されています。

1月に入るとは、まずは透き通るような花びらのソシンロウバイや水仙が見頃をむかえ、中旬頃からだんだんと梅が開花しはじめます。

まず、一番に咲きはじめるのが白梅の「冬至」です。

早い時は12月中旬から咲きはじめるそうで、冬至の頃に咲くことからその名がついたそうです。

紅梅では「鹿児島紅」という濃い緋色の八重の花が一番に開花します。

梅の品種は難しい名前も多いので、枝に下げられている名札を参考にしてくださいね!

ほかの花も見てみましょう〜

こちらの紅梅は「鴛鴦(エンオウ)」です。

鴛鴦はオシドリとも読むそうで、1つの花から2つの実をつけることに由来するそうです。重なる花びらが豪華ですね!

八重で淡い紅色から白に変化するのは大輪の「見驚(ケンキョウ)」、大輪の一重の白梅「長束(ナツカ)」、実を梅干しにすることで有名な白梅の「南高」など、色や形、名前もさまざまです。

名前を覚えると、ほかの梅林でもちょっと語れたりしていいかも。

これはめずらしい品種で、花びらが角ばっていますね!

高い枝の向こうには東京タワー!

花の蜜などエサを求めて集まる、メジロやオナガなどの野鳥にも出会え、芝公園ならではの風景です。

梅林は都内で最大級の前方後円墳である「芝丸山古墳」に面しているので、坂をのぼり、高台からの梅見物はぐっと粋な雰囲気ですね。

芝公園の梅は、1月中旬から3月中旬にかけて楽しめますが、花盛りの頃にはイベントも開催されます!

参加してさらに梅の花をお楽しみください。